
石川県で唯一しいたけ狩り体験を行っている農事組合法人のとっこの代表、上野誠治(うえのせいじ)さんのお仕事の様子を取材しお話を伺ってきました。
収穫体験の様子はこちらから。
目次
農事組合法人のとっことは

能登里山空港から15分の場所にある農)のとっこは、田んぼと川に囲まれた場所に8棟のハウスを所有し年間70t以上のしいたけを生産しています。
お父様の代から始めたしいたけ栽培は農協や全国の小売店を主な取引先としており、上野さんの代になってからは直売や加工品などに挑戦し、2020年からはしいたけ狩り体験も始めました。
農)のとっこのしいたけへのこだわり3つ
上野さんはしいたけ農家として3つのこだわりをもって取り組んでいます。農家の本質は品質であると断言する一方で、様々な取り組みに挑戦されています。
1.農業の本質は品質、日本一になる

品質は農業において絶対的なものです。兎にも角にも品質です。
のとっこでは品質を高める為日々の栽培技術向上に励むと共に、その成果を確認する為に毎年行われる全国サンマッシュ品評会に出品しています。
全国サンマッシュ品評会はあまり知られていないかも知れませんが、1716もの会員が参加し996品の菌床しいたけが出品される菌床しいたけの全国的な品評会です。
毎年出品し幾つかの賞を受賞していたのですが、 2020年2月4日に行われた「第30回サンマッシュ品評会」 で遂に最優秀賞を受賞し、のとっこのしいたけが日本一の座に輝きました。

品質が農業の本質であることについては昔から父に厳しく指導されていましたが、求める品質に到達させるのは容易なことではありませんでした。
年ごとに環境は異なり、しいたけが発育しやすい環境つくりに決まった形はありません。
経験をもとに試行錯誤と失敗を繰り返し、今年ようやく納得いく結果を得ることができました。
受賞時に喜びはありましたが、今はまだまだ努力が必要と感じています。
2.直売と直送
しいたけは生鮮食品なので収穫した瞬間が最も新鮮です。最もおいしい状態で消費してもらうにはどうすれば良いかを考えたとき、直売と直送に辿り着きました。
農業に加え販売も手掛けるとなると相応のコストがかかりますが、努力して育てたしいたけを新鮮な状態で食べてもらいたかったので始めました。
直売・直送は法人のお客様は勿論、個人のお客様にもご利用頂いています。
すきやき・しゃぶしゃぶ・日本料理の専門店人形町今半様には各店舗ごとにのとっこのしいたけを直送しており、地元道の駅のレストランなどにも直送しています。
個人のお客様にも直送できるようにHP上に購入サイトも設置しました。全国どこにでも最短2営業日で届けることができ、全て朝採れの新鮮なしいたけをその日の内に出荷しています。
3.消費者との接点
直売・直送を始めたのにはもう一つ理由があります。それは消費者との繋がりです。
田舎で農業をしているとどうしても流通先が決まってきます。それには良い面もあるのですが、一番の心配事は消費者が見えないということでした。
消費者の意見や感想から新たな商品開発や、品質向上のアイディアが生まれるのではないか、消費者の求めるものを直に聞きたいと思いました。
加工食品への挑戦

最近は加工食品の開発も始めました。
デザイン・価格あらゆるものを決めていかなければならないので本当に大変でしたが、今までの決まった形の農業をしていたら出会えなかった人達と様々な経験が出来るので物凄く充実しています。
おかずしいたけは県内デパートや催事などで試験販売をしており、4月頃には道の駅などでも販売をする予定です。
しいたけ狩り体験

雨の多い石川県では子供たちを遊ばせるのに困ることがあります。
収穫体験は雨の日どこに行こうか悩んだ時にぜひ立ち寄って下さい。子供たちにとっても面白い体験になると思います。
収穫したしいたけはお持ち帰り出来るので家に帰ってからも楽しむことが出来ます。
まとめ
農事組合法人のとっこでは品質日本一を実現し、 消費者と直接接点を持つことでさらなる品質向上・商品開発・販路の拡大に注力しています。
新鮮なしいたけをお買い求めの個人のお客様は直接事務所で購入いただくか、HP上の通販サイトでお買い求め下さい。
法人のお客様はご希望のサイズを生産し直送する事も可能です。ぜひ一度お問い合わせください。
農事組合法人のとっこ基本情報
会社名 | 農事組合法人のとっこ |
代表取締役社長 | 上野誠治 |
所在地 | 石川県鳳珠郡能登町字寺分ロ部15-8 |
TEL | 0768-76-0115 |
FAX | 0768-76-1555 |
業務内容 | ・菌床しいたけの生産と販売 ・きくらげの生産と販売 ・菌床しいたけ・きくらげ等の加工品販売 |