
アシュ
ところで、寒さが増し増しになってきましたね。
冷え性なわたしは、身体の「○○先」とよばれる部分がちぎれてるんじゃないかと感じるほど感覚がマヒしている毎日を送っています。
そんな寒さを吹き飛ばす魔法の飲み物。
そう。お酒です。
魔法の飲み物をつくりだす酒蔵。
今回は、石川県の奥能登にある鶴野酒造店さんにやってきました。
鶴野酒造店さんは、寛政~享和年間(1789-1804)頃に創業した蔵元です。
酒造り一筋に200余年。
豊かな自然と素朴な風土の中から生まれた清酒「谷泉」を醸しています。
取材に同行してくれるのは「ピロさん」と「メハギさん」です。
ピロ
宜しくお願いします
メハギ
この2人、お酒のうんちくを並べ語り合っている無類のお酒好きです。
そんなこの企画に持って来いの2人とアポなし取材に行ってきました。
目次
(株)鶴野酒造さんについて
(株)鶴野酒造さんは、石川の能登里山空港から車で25分の場所にあります。
女性杜氏が創業230年の伝統を守って愛情込めて造るお酒。
女性ならではの温かさときめ細やかさや感性を活かして、バリエーション豊富なお酒造りに挑戦しています 。
蔵の敷地から湧く清水 と厳選した酒造好適米を原材料として、長年の伝統と優れた技を持つ杜氏によってこだわりの清酒だけを醸造し続けています。
鶴野酒造さんに到着

お店の佇まいがいい!かっこいい!
杉玉には意味があります

ところで、この緑色の丸いボール状のものの正体ご存じですか?
アシュ
これ何だか分かります?
ピロ
アシュ
ピロ
「杉玉」
もしくは、「酒林」と書いて「さかばやし」
って言うんですって。知りませんでした。
針金で芯となるボールを作り、そこに杉の葉を下方向から順に差し込んで固定します。
上まで差したらボール状になるようにきれいに刈り揃えます。
そうして「杉玉」は出来上がります。
この杉玉には緑色のものと茶色いものがあります。この色の変化こそ「杉玉」の重要な役割らしいです!
緑色(2月~6月頃)→新酒の季節
薄い緑(初夏~夏頃)→夏酒
枯れた茶色(秋頃)→ひやおろしの季節
季節の移り変わりで変化していく杉玉の色を見て、日本酒の「旬」を知ることができるのです。
風情があって
素敵な日本文化のひとつですよね。
酒蔵特有のオブジェか何かかと思ってた
自分が恥ずかしい・・・。
ピロ

この日はちょうど、従業員の方が門松を片付けていました。
さぞ、立派な門松だったでしょうに・・・
見たかったな。
華やかさが印象の店内

ふぁ~♡
とても女性的で華やかなディスプレイに目を奪われます。
色使いがとっても素敵。
日本酒っておとっつあん好みのラベルが多い中こちらのラベルはまるでワインのラベルのようなおしゃれなデザイン。

待ち時間のピロさん。
ヒッソリそしてニンマリとアルフォートに手を伸ばしています。
・・・見てます。わたし。
っていうか、ピロさん。
「ご自由にお取りください」的なもの全クリしてますよね?

暖簾も素敵。創業230年の伝統を感じます。
杜氏のお母さまが対応してくれました。
仕込みの時期で忙しいところ、特別に様子を見せて頂けることになりました。
本当にありがとうございます。
鶴野酒造さんの酒蔵見学

暖簾をくぐり、長靴に履き替えました。
手もきれいに洗い、除菌もしていよいよ初・酒蔵見学です!
先日も某有名テレビ番組の取材でフランス人が来日し、酒蔵体験をするという内容で3日間滞在されたということでした。
杜氏の鶴野薫子さん

こちらの方が杜氏の鶴野薫子さんです。
わざわざ作業工程の説明をしてくれました。ありがとうございます。
ピッカピカの機械。
こちらでお米を洗います。
10kずつ水で洗い、10kずつ水につけて(浸漬)水分を吸わせます。
そうすることにより、お米をコントロールしやすくなるそうです。

水が入っていて蒸気の力で沸かし、布を引いてお米をいれて、布でふたをします。
そうすると、布が気球みたいに膨らんでくるので膨らんでから50分間蒸します。
麹を作る工程

むろ。
麹を作る工程中で部屋は開けられません。
しかし、中がみえる小窓がありました。
ただいま純米大吟醸の麹を作っている最中とのこと。
小指の爪の半分ぐらいに薄く伸ばし、たねをきって。という感じだそうです。
この部屋は現在34度で設定してあり、段階によって温度調節していきます。
温度管理が大事

タンクの中のものは純米吟醸になる予定。これはあと1週間ほど発酵させてから造るらしいです。
今年は暖冬なので、氷を入れてちょっとずつ低温にしている状態。
温度管理がすごく大事だそうです。

白く濁ってポコポコしています。

しっとりと分厚い酒粕

純米酒の酒粕。

機械で絞っていないのでお酒が残っているため、しっとり分厚い酒粕です。
昔ながらの絞り

鶴野酒造さんの特徴として、絞りは通常アコーディオンのような機械でぎゅっと絞るらしいですが、鶴野酒造さんは機械を使わず昔ながらの絞りです。
袋に詰めたものを、ここに並べて3~4日間かけて絞ります。
1日目は、袋の重みのみ。
2日目は、フタをして圧をかける。
3日目は、袋を真ん中に寄せてフタをする。
こだわりをもって造られています。
鶴野酒造さんのおすすめ
見学が終わり再び店内へ。

ピロさん・・・
おじいちゃんみたいになってますけど(笑)

先程の酒粕。
そして、こちらのお酒は女性に向けてアピールしたお酒。
特徴として辛口で切れがいい。
それでいて、辛いだけじゃなく甘みうまみがあってやさしい味。
合う料理は、お刺身。イカ料理などにも合うそうです。

本当にお邪魔しました。
有難うございました。
まとめ
忙しい時期に丁寧に案内していただき本当にありがとうございました。
何といっても、杜氏さんの魅力に吸い込まれました。
女性で若さ溢れていて、かっこよかったです。
活力に満ちた人柄でした。
お母さまもキュートで華やかな方でした。
創業230年という伝統のあるなかで、新しい挑戦をし続ける姿勢。
妥協を許さず、ものづくりに励む姿勢。
そういう姿勢を受け継いできたからこそ230年という伝統があるわけですね。
いろいろ学ぶことがあった取材でした。

あっ。にゃんこ。
ということで、それではまた。
※ 3月~11月は酒蔵見学はやっていますが(要予約)、酒蔵は今ぐらいの時期(12~2月)が一番忙しく、本来この時期酒蔵見学はやっていません。
(株)鶴野酒造さんの基本情報
住所 | 〒927-0302 石川県鳳珠郡 能登町字鵜川19-64 |
電話番号 | 0768-67-2311 |
FAX番号 | 0768-67-2312 |
HP | 鶴野酒造店 |
見学 | 無料 3~11月のみ(要予約) 事前にお電話してください |
営業時間 | 8:30~18:30 |
定休日 | 日曜日 |
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